支援の目線

【これって虐待?】障害福祉サービス事業所 見落としがちな虐待

利用者を支援するときの距離感や接し方は、事業所によってさまざまです。
通所している利用者の特性に合わせる必要があります。

また、支援員だって、ひとりとして同じ人間はいません。
となれば、その人の性格や持ち味を活かした支援をすることが理想です。

しかし、ある程度の線引きをしなければ、意図せずして虐待となってしまう恐れもあります。
今回は、見落としがちな虐待について、見てみましょう。

利用者との身体的・心理的な距離感

身体的な距離感が近い

あなたは、次のような対応をしていませんか?

・ボディータッチが頻繁にある
・子どもの面倒をみるように、支援ではなく「お世話」をする
・利用者を甘えさせている

一見、支援員と利用者の仲がよさそうに見えます。
しかし、支援員の仕事は利用者と仲良しになることではありません。

生活介護や就労継続支援B型など、比較的障害が重めの方を支援する事業所で起こりがちです。

いくら利用者本人が望んでいたとしても、私たちは支援をすることが目的です。
甘えさせることや、支援員に依存させることは目的ではありません。

また、利用者からしてみれば「本当は嫌だけど、嫌だと言いづらいから我慢して合わせている」ということもあり得ます。
利用者本人が不愉快に感じているのであれば、虐待となり得ます。

精神的な距離感が近い

・友だちと会話するような利用者対応
・あだ名で呼ぶ
・(きつい)冗談を言う

支援員からすれば、関係をよくするためにやっているかもしれません。
ですが、利用者本人はどう受け止めるか分かりません。

その場は笑顔だとしても、内心は嫌だと感じているかもしれません。
特に、精神障害をお持ちの方は、そうやって無理をした結果、症状が出てしまったのです。

支援は「とにかく接点を持てばよい」というものではありません。
利用者が本当に必要としているときに、必要な支援を行うことが重要です。

暴力以外の行為も虐待となり得ます

「虐待」と聞くと、暴力行為を思い浮かべがちですが、それだけとは限りません。
他にも、胸元のゆるいシャツなどにも気をつけてください。
それを見た利用者が不快だと思えば、性的虐待となる可能性も否定しきれません。

日常の中では何気ないことでも、ふとした瞬間に虐待となってしまう恐れがあります。
そうならないように、普段から意識しておくことが大切です。

支援員の指導や、虐待防止のための環境構築など。
お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

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