時折、ニュースなどでも取り上げられる、障害者虐待。
この言葉を知らない人は、ほとんどいないでしょう。
しかし、どういったことが虐待にあたるのか。
それを正確に知っている人は、少ないのではないでしょうか。
今回は、障害者虐待についてご説明します。
虐待を知ることで、虐待を防ぎましょう!
虐待の種類
ひとことで「虐待」と言っても、いくつかの種類があります。
大きく分けると、次のとおりです。
■身体的虐待
■心理的虐待
■経済的虐待
■性的虐待
■放置・放任
ひとつずつ、確認していきましょう
身体的虐待
「虐待」と聞いて、一番最初に思い浮かべるのが、この身体的虐待ではないでしょうか。
殴る、蹴る、たばこの火を押し付けるなど、いわゆる暴行を加えることです。
・指導のために
・言うことを聞かないから
・ほかの人に危害を加えたから
・ストレス発散
いかなる理由があったとしても、暴行を加えれば虐待です。
それは支援でも、指導でも何でもありません。
心理的虐待
精神的・心理的な暴行を加えることです。
身体に傷が残ることの多い身体的虐待と比べると、見逃してしまうこともあるかもしれません。
・暴言を吐く
・怒鳴りつける
・無視をする
・言うことを聞かせるための脅迫
「仕事が忙しくて、つい……」では済まされません。
普段、何気なくしてしまっていないか、注意しましょう。
経済的虐待
金銭に関する虐待です。
限られた一部の支援者しか金銭管理をしないため、発覚が遅れることも多いです。
・生活に必要なお金を渡さない
・障害者が所有する資産を、同意なく使用・処分する
・支援者が管理すべき金銭を、適切に管理しない
「どうせバレないから大丈夫」なんて、間違っても思わないでください。
他人の大切なものを預かっている、という意識を忘れないようにしましょう。
性的虐待
直接的、間接的に性的な暴行・嫌がらせを行う虐待です。
まずは「わかりやすい、見えやすい虐待」を見てみましょう。
・利用者を裸にし、写真を撮影した
・性行為の強要
・わいせつな行為
続いて「わかりづらい、見えづらい虐待」を見てみます。
人にとっては、何気ないことなので、気づきづらい可能性が高いです。
・利用者の容姿をほめた
・性的な内容を含む会話
・支援者の衣服が不適切で、露出がある
「容姿をほめられる」のは、誰にほめられるかで、印象が大きく違いますよね。
ほめられた側が不快なきもちになれば、虐待となり得ます。
また、胸元がゆるい、足が丸見えになる衣服を着ている支援者もたまに見かけます。
これも、見た人が不快なきもちになる可能性があります。
普段から意識し、気をつけるようにしましょう。
放置・放任
「何もしてない」から虐待じゃない?
いいえ、必要なことをしない、何もしないことは虐待です。
・おむつの交換が必要と気づいているが、交換しない
・利用者が明らかに困っていることがあるが、支援・介助をしない
・障害者雇用など、職場で仕事をあたえない
特に「職場で仕事をあたえない」ということが、新たな問題となっているようです。
ただただ、仕事をさせず職場に居させるだけ。
言うまでもなく、虐待です。
どういう虐待があるかを知れば、虐待を防ぐことができます
何をすれば、虐待となってしまうのか。
これを知ることで、虐待を防ぐことが可能です。
今回ご紹介した中でも「これって虐待だったの!?」というものがあったかもしれません。
「どうすれば虐待が起きないか」を考えるためにも「何が虐待なのか」を知ることは欠かせません。
虐待防止のための環境整備、研修や指導などのお悩み、お困りごとをお気軽にご相談ください。