普段から「弱者を虐げてやろう」と考えている人は、きわめて少数でしょう。
大半の方が、虐待をしないように気をつけているはずです。
ですが、虐待というのは、完全にはなくなりません。
それは、なぜなのでしょうか。
今回は「虐待を防止する」ための心構えを見てみましょう。
自分が満たされていないのに、他人を支えることは不可能だ
持論ですが、自分に余裕がない状態で、他人を支援することは不可能だと考えています。
自分が不幸な目にあっているときに、他人の幸せを心から喜ぶことは、意外と難しいものです。
ですから、利用者を支援するためには、まず自分が幸せになる必要があるのです。
支援者の心が空っぽでは、利用者の幸せを実現することはできません。
シャンパンタワーの法則を、心にとめておく
次のことを、頭の中でイメージしてみてください。
目の前に、シャンパングラスをピラミッド状に積み上げたタワーがあります。
そのてっぺんから、シャンパンを注いでください。
あふれても、注ぎ続けてください。
すると、上のグラスから順番に下のグラスもシャンパンで満たされていきますね。
支援についても、同じことが言えます。
自分が満たされることで、他の人たちも満たすことができるのです。
これをシャンパンタワーの法則といいます。
このイメージを、心にとめておきましょう。
「自分」というグラスがからっぽのときは要注意
虐待が起こるのは、グラスがからっぽのときです。
冒頭にも書いた通り、誰も虐待を起こそうとは思っていません。
自分に余裕がなくなったときの何気ない言動が、意図しない虐待となってしまうのです。
まずは、自分を最優先しても構いません。
(もちろん、自己中心的になってはいけませんよ)
自分のグラスが満たされ、他の支援スタッフも満たされれば、自然と利用者対応にも余裕が出てきます。
この状態を意識することで、虐待の発生を減らすことができるのです。
虐待件数0を目指して
心に余裕がなくなってしまうと、虐待が起こりやすくなってしまいます。
そうならないためにも、普段からどのように過ごす必要があるのか、しっかりと考えておきたいものです。
虐待防止の指導や研修のご相談は、こちらへどうぞ。
障害福祉歴15年の経験と知識を活かして、お手伝いいたします。