◆医療連携体制加算
【いりょう れんけい たいせい かさん】
医療機関等と連携し、利用者に看護を提供することで、取得することのできる加算です。
しかし、何の準備もなく、単に看護を提供しただけでは、要件を満たすことができません。
この記事のまとめ
【加算単位】
◆1日1人あたり
◇加算(Ⅰ) 32単位
◇加算(Ⅱ) 63単位
◇加算(Ⅲ) 125単位
◇加算(Ⅳ)
利用者1人 800単位
利用者2人 500単位
利用者3人~8人 400単位
◇加算(Ⅴ) 500単位
◇加算(Ⅵ) 100単位
【要件】
◆主治医の指示のもと、看護師が看護を提供する
【申請】
◆不要
【確認するポイント】
◇個別支援計画に看護を提供する旨を記載しているか
◇主治医の指示が書面で残されているか
◇医療的ケアについて
◇利益は出しづらい加算である
医療連携体制加算
加算単位は?
加算(Ⅰ) | 32単位 |
加算(Ⅱ) | 63単位 |
加算(Ⅲ) | 125単位 |
加算(Ⅳ) | 利用者数が 1人 800単位 2人 500単位 3~8人 400単位 |
加算(Ⅴ) | 500単位 |
加算(Ⅵ) | 100単位 |
1日あたり、該当する利用者の人数だけ請求をすることができます。
医療連携体制加算
要件は?
【共通】
◆看護師(准看護師ふくむ)による看護の提供
【加算(Ⅰ)~(Ⅲ)】
◆看護を行った時間をもとに算定する
◆医療的ケアが不必要な利用者が対象
◇加算(Ⅰ) 1時間未満
◇加算(Ⅱ) 1時間以上 2時間未満
◇加算(Ⅲ) 2時間以上
いずれも、看護師1人につき、利用者8人まで看護を提供することができる。
【参考例】
◆加算(Ⅲ)の場合
各利用者に2時間以上の看護を提供するのではない。
利用者8人に15分ずつ看護を提供した場合、2時間の看護を提供したことになる。
15分×8人=120分(2時間)
【加算(Ⅳ)】
◆看護を受けた利用者数をもとに算定する
◆医療的ケアが必要な利用者が対象
◇看護を受けた利用者が
1人:800単位
2人:500単位
3~8人:400単位
看護師1人につき、利用者8人まで看護を提供することができる。
【加算(Ⅴ)】
◆看護師が、認定特定業務従事者※に喀痰吸引等の指導を行う
◆指導にあたった看護師の人数だけ、加算請求ができる
※喀痰吸引等の医療行為をすることができる介護職のこと
特定の研修を受ける必要がある
【加算(Ⅵ)】
◆認定特定行為業務従事者※が喀痰吸引等を行う
◆喀痰吸引等を受けた利用者の数だけ、加算請求ができる
※喀痰吸引等の医療行為をすることができる介護職のこと
特定の研修を受ける必要がある
医療連携体制加算
確認するポイント
◆個別支援計画に看護を提供する理由などを記載しているか
◆主治医の指示が書面で残されているか
◆医療的ケアについて
◆利用者や家族へ説明し、同意を得られているか
◆利益は出しづらい加算である
個別支援計画への記載について
個別支援計画への記載がない場合、加算を請求することができません。
なぜ看護が必要なのか、その根拠も記載しておきましょう。
実地指導でも確認されやすい部分です。
主治医の指示が書面で残されているか
各利用者の主治医から、指示書を作成していただく必要があります。
ただ、やみくもに看護を提供するのではいけません。
看護を提供する理由、根拠が必要です。
客観的に、看護の提供が必要であることを証明できるようにしておきましょう。
医療的ケアについて
表のとおり、14項目が設定されています。
1. | 人工呼吸器管理 |
2. | 気管切開の管理 |
3. | 鼻咽頭エアウェイの管理 |
4. | 酸素療法 |
5. | 吸引 |
6. | ネブライザーの管理 |
7. | 経管栄養 |
8. | 中心静脈カテーテルの管理 |
9. | 皮下注射 |
10. | 血糖測定 |
11. | 継続的な透析 |
12. | 導尿 |
13. | 排便管理 |
14. | 痙攣時における座薬挿入 吸引、酸素投与又は 迷走神経刺激装置の作動等の処置 |
利益は出しづらい
看護・医療行為の提供だけでなく
主治医との連携、看護師の配置(自社雇用でも、そうでなくても、どちらでも良い)
などが必要となります。
そのため、業務委託契約や雇用契約が必要となります。
比較的、加算単位は大きいのですが、その分費用もかかります。
加算取得により、直接的に利益を出すというよりも
利用者の通所安定に貢献することで、間接的に影響がある加算と言えるかもしれません。
そのあたりのバランスも考慮した上で、加算取得の検討をお勧めいたします。
加算要件を満たし
加算を請求しましょう
正しく要件を満たし、加算の請求を忘れずに行いましょう。
もし、不正や虚偽の請求により加算を取得した場合、後から返還しなければなりません。
それが悪質な場合は、指定の取消(営業停止)となる可能性もあり得ます。
そうならないように、正しく加算を取得する段取りを進めましょう。
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適正な事業所運営のお手伝いをさせていただきます。