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【高次脳機能障害】どんな障害?症状や特徴は?

【こうじ のうきのう しょうがい】

日常生活の中では、あまり馴染みがないかもしれません。
しかし、この障がいが理由で、日常生活を営むことに困難を抱えている方がいます。

今回は、高次脳機能障害について、確認しましょう。

高次脳機能障害の原因

高次脳機能障害は、事故や病気で脳に損傷を受け、その後遺症として引き起こされます。

■交通事故にあった
■脳梗塞やくも膜下出血
■手術が想定通りにすすまなかった
など

高次脳機能障害の症状

脳を損傷した箇所などによって、症状はさまざまです。
一見、障がいを持っているように見えない点も、生活しづらいと感じる要因のひとつと言えます。

注意障害

【ちゅうい しょうがい】
脳が、広範囲に損傷された場合に起こりやすいといわれています。

■集中できる時間が短くなった
■周囲の音などによって、注意力が散漫となる
■目の前にあるものに気づかない
■何かをしながら~ の作業ができなくなる
■集中していると、他者の呼びかけに応じられない
など

記憶障害

【きおく しょうがい】
脳の海馬が、損傷された場合に起こりやすいといわれています。

■ものの置き忘れや、置いた場所がわからなくなる
■約束ごとを忘れる
■目的地への行き方を忘れる
■何度も同じことを質問する
など

失語症

【しつごしょう】
左大脳半球が、損傷された場合に起こりやすいといわれています。

■話を聞いても理解できない
■頭ではわかっているが言葉がでない
■相手に話を理解してもらえない
■読み書きができなくなる
■「ひらがな」だけが分からなくなる
など

半側空間無視

【はんそく くうかん むし】
脳の頭頂葉が、損傷された場合に起こりやすいといわれています。

■食事中、左側(右側)半分のおかずを食べ残す
■外出時、左側(右側)から来る人や車に気づかない
■数字を読むときに、桁を間違える
など

遂行機能障害

【すいこう きのう しょうがい】
前頭葉が、損傷された場合に起こりやすいといわれています。

■時間の見積が苦手になる
■無計画な行動が増える
■適切に計画を立てることができない
など

行動と感情の障害

前頭葉が損傷された場合に起こりやすいといわれています。

■気分が沈みやすい
■怒りっぽい
■不安になりやすい
■自制がきかない

高次脳機能障害は 気づきにくい

少しの時間、会話をしただけでは、気づきにくいのが、高次脳機能障害の特徴でもあります。
それゆえに、支援する際にも困ることが出てきやすいです。

まずは事業所の職員同士で、支援の方向性について、しっかりと話し合いましょう。
しかし、話し合った結果、支援がうまくいかないことも珍しくありません。

支援についてのご相談、お困りごとはこちらへどうぞ。

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