支援の目線

【障害者支援の着眼点】何気ない日常にひそむ、生活のしづらさ

あるものを、街中で見かけました。
何気ないものなのですが、障害者支援をする上で、少し気になるものでした。

この記事が、障害者支援の視野をひろげるための、何かしらのヒントになれば幸いです。

本当に何気ないもの

とあるエスカレーターに、こんなステッカーが貼ってありました。

なんてことはないステッカーですよね。
「小さな子どもが、ひとりでエスカレーターに乗ると危険ですよ」ということが言いたいのでしょう。

(長靴や傘は関係あるのでしょうか?)

この文章が意味するものは何なのか

このステッカーが言いたいことは、なんとなくわかります。
ですが、この情報だけでは、正確に意味を把握するのが難しいことにお気づきでしょうか。

書かれている情報がこれだけだと
■子どもが2人ならエスカレーターを使ってもかまわない
■おおきい子どもならかまわない
■子どもはエスカレーターを使ってはいけない

など、さまざまな解釈ができてしまいます。
つまり、何を伝えたいのか、明確に文章化されていないのです。

それを苦手と感じる方がいる

そして、こういった表現が苦手な障害をお持ちの方、おられますよね。

そうです、発達障害をお持ちの方は、こういった表現を苦手とする傾向にあります。
「行間」や「言葉のウラ」を読み取ることが難しいのです。
(もちろん、全員がそうではありません)

「普通に考えたら、分かるでしょ」と思われるかもしれません。
たしかに、一般的に考えれば、なんとなく意味を掴むことはできるでしょう。

しかし、それが難しいために、社会になじめず、生活することが困難になっている方がいるのです。

何気ないことに「気づく」その重要性

「支援者だけの目線」で考えるのであれば、先ほどのステッカーも大した問題ではありません。
しかし、支援者が持つべきなのは「障害当事者の目線」です。

当事者の目線に立つことで、本当に問題となっている点が明確になります。
その結果、より適切な、質の高い支援をすることができるのです。

あなたの「気づき」を大切にして、日々の支援ができれば、理想的ですよね。

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障害福祉歴15年間の知識と経験を活かして、お手伝いいたします。

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