処遇改善加算とは、障害福祉サービス事業所で働く方の給料を増やすための加算です。
今回は、処遇改善加算の全体像のお話しです。
※全体像をつかむための説明ですので、詳細な部分が厳密ではない表現があります。
ご了承のほどお願いいたします。
福祉職員の給与を増やすための加算には種類がある
■処遇改善加算
■特定処遇改善加算
■ベースアップ等支援加算
これら3つの加算が、福祉職員などの給与を増やすための加算です。
処遇改善加算
給与改善のための基本となる加算です。
管理者やサービス管理責任者などの管理職には支給できないため気をつけましょう。
加算のランクは3段階に分かれています。
それぞれ、加算率が設定されており、それをもとに処遇改善加算の単位数が計算されます。
また、加算率は、提供するサービスによって異なります。
この処遇改善加算を取得していなければ、「特定処遇改善加算」と「ベースアップ等支援加算」は取得できません。
特定処遇改善加算
障害福祉サービス事業所で働く職員を3つのグループに分け、それぞれに支給するのが、この特定処遇改善加算です。
加算のランクは2段階に分かれています。
■ 特定処遇改善加算のグループ
【A】10年以上の勤務歴がある、などの福祉職員
【B】A以外の福祉職員
【C】福祉職員以外(事務、調理師など)
処遇改善加算とは違い、管理職に支給することも可能です。
また、それぞれに支給する比率も定められています。
Cの職員よりもBの職員に2倍以上多く支給する必要があります。
さらに、Bの職員よりもAの職員に多く支給する必要もあります。
【配分比率】
・A>B≧2C
処遇改善加算を取得しなければ、特定処遇改善加算は取得できません。
ベースアップ等支援加算
毎月の基本給などで支給する必要があるのが、このベースアップ等支援加算です。
最低でも3分の2を毎月支給しなければなりません。
(残りの額は、後から一括して支給することが可能です)
原則、福祉職員へ支給する加算です。
ですが、事業所の裁量で、福祉職員以外に支給することも禁止されていません。
ですので、処遇改善とは違って、管理職への支給も可能です。
処遇改善加算を取得しなければ、ベースアップ等支援加算は取得できません。
処遇改善計画書と実績報告書の提出
処遇改善加算などを取得するためには、処遇改善計画書の提出が必要です。
おおむね、毎年2月中頃までの提出が求められます。
また、処遇改善加算などをどのように支給したのか、実績報告書も提出が義務付けられています。
おおむね、毎年7月末頃までに提出が求められます。
※制度変更のあった年などには、予定が変更されることがあります
処遇改善加算などを取得するために
今回は、大まかに、処遇改善加算などについて、ご確認いただきました。
今回ご説明したこと以外にも、細かいルールが設定されている項目もあります。
そちらについては、あらためて、別の記事でご説明いたします。
処遇改善加算などを取得するためのご相談は、こちらへどうぞ。
処遇改善加算計画や報告書の作成、助言なども承っております。