就労継続支援A型 運営の目線

【就労継続支援A型】利用者数の算出方法 どの期間で算定すればよい?

就労継続支援A型では、加算申請や実績報告の際に、利用者数を算出する必要があります。
その算出方法にもルールが定められています。

今回は「利用者の算出方法」を確認しましょう。

算出する時期によって 算出期間がちがう

算出する時期によって、算出対象となる期間が異なります。

◆新規指定申請時
◆事業所開所から6か月が経過していない場合
◆事業所開所から6か月が経過した場合
◆事業所開所から1年が経過した場合
◆それ以降

【参考】
◆小数点以下の処理

それぞれ、見ていきましょう。

新規指定申請時

新規指定申請時は、次の計算式を用います。

利用定員数×0.9=利用者数

【例】
◇利用定員が10人の場合
10×0.9=9人

この例の場合、新規指定申請時には9人の利用者がいるものとして扱います。
この9人に合わせて、人員を配置する必要があります。

事業所開所から6か月が経過していない場合

開所後、6か月が経過していない場合は、次の計算式を用います。

利用定員数×0.9=利用者数

6か月が経過するまでは、新規指定時と同じ扱いとなります。

事業所開所から6か月が経過した場合

開所後、6か月が経過した場合は、次のとおりです。

直近6か月の平均利用者数

【例】
◆令和5年2月に開所した場合
2月~7月の利用者合計数を6で割った数
◇2月:1人
◇3月:3人
◇4月:6人
◇5月:5人
◇6月:4人
◇7月:5人

1+3+6+5+4+5=24人
24人÷6か月=4人

8月の利用者数は4人として扱います。
9月になれば、3月~8月の期間を対象にします。
10月になれば、4月~9月の期間を対象にします。

以降、1年が経過するまでは、同様に計算します。

事業所開所から1年が経過した場合

事業所開所から1年が経過した場合は、次のとおりです。

直近1年間の平均利用者数

考え方自体は、開所後6か月経過後と同じです。
対象となる期間が1年に延びますので、その点に注意しましょう。

それ以降

それ以降は、年度が変わるタイミングで計算をします。
その場合、直近1年間の実績ではなく、年度ごとの実績をもとに算出します。

前年度の延べ利用者数÷前年度の事業所開所日数

【延べ利用者数とは】
6月1日:10名が利用
6月2日:8名が利用
6月3日:9名が利用

◇この3日間の延べ利用者数は
10+8+9=27名でとなります

開所から1年経過した後、新年度を迎えると、直近の実績で算出してはいけません。
それ以降は、年度単位で算出するのがポイントです。

【参考】小数点以下の処理

利用者数を算出する場合は、小数点第二位以下を切り上げます。

【例】
◇算出した結果が「6.6666……」となった場合
6.7人として扱います。

※常勤換算の場合は、小数点第二位以下を切り捨てるため、ご注意ください
 常勤換算については、こちらをごらんください。

人員配置基準を守るためにも

正しく利用者数を算出し、違反とならないように気をつけましょう。
基準を違反した場合、最悪指定取り消し(営業禁止)の可能性もありえます。

適切に、事業所を運営できるようにしましょう。

就労継続支援A型の運営に関するご相談は、障害福祉を専門とする行政書士へご相談ください。

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