就労継続支援B型では、利用者の支援のことだけでなく、工賃を増やすことも考えなければなりません。
今回は、工賃を増やすということについて、私の考えを述べます。
なぜ、工賃を増やす必要があるのかについては、こちらをごらんください
工賃を増やすために
ポイントは次のとおりです。
◆安売りをしない
◆効率的に作業ができるよう、環境を整備する
◆利用者がやりがいを感じられるような工夫
安売りをしない
これは、本当に大切なことです。
一昔前までは「障がい者が作ったものだから」という理由だけで、安売りをする事業所が多かったことも事実です。
お情けで商品を購入してくれる人も多かったため、なんとか成り立ってはいました。
しかし、近年は物価上昇なども影響し、商品を売ることが難しくなってきています。
だからと言って、ここで値下げを選択することは、得策とは言えません。
安売りするのではなく「本当に価値のあるものを提供する」ことで、高い収益を得られるようにしましょう。
本当に価値のあるものは、多少高値でもお客様がつきます。
価値の低いものを、情けで買ってもらうのではありません。
良い商品を、適正な値段で買っていただくのです。
これからは、社会貢献ができる就労継続支援B型を目指すことが欠かせません。
社会貢献や社会参加をすることで、利用者のモチベーションにも大きく影響します。
◆ある部品の作成に特化した内職・軽作業(品質、スピードともに高水準)
◆写真映えするスイーツの移動販売
◆各種ロゴ作成
など
あなたの就労継続支援B型では、どういった社会貢献ができるでしょうか。
効率的に作業ができる
環境整備
基本的なことですので、すでに実践されている方も多いと思います。
ですが、作業効率を高めるために、設備投資や環境の整備は欠かせません。
【例】
◆治具を作成し、効率化を図る
◆設備を導入し、生産量を増やす
◆利用者が集中しやすい環境を作る
※視覚や聴覚からの情報が、作業の妨げとなる可能性があります
そして、上記以外にも、ぜひ取り組んでいただきたいことがあります。
それは「もっと効率的な方法があるのではないかと疑う」ことです。
長年続けて来られた就労継続支援B型ほど、今のやり方を疑ってみてください。
今まで、続けてきたやり方は、本当に効率的でしょうか。
作業方法にこだわってしまい、作業効率は落ちていないでしょうか。
たしかに、今まで自分たちがやってきたことを疑うのは、楽しくありません。
しかし、非効率的なやり方が定着し、効率化ができていないのであれば、それは改善すべき課題です。
作業の見直しをすることで、新たな気づきを得られるかもしれません。
利用者がやりがいを感じる工夫
利用者がやりがいを感じることは。非常に重要です。
【やりがいを感じると】
◆作業が楽しいため、通所率が安定する
◆集中することで、作業のムラが減少
◆意欲的に作業に取り組むことができる
【その結果として】
◇生産量が向上・安定する
◇利用者の工賃が増える
◇国保連請求額が増える
利用者がやりがいを感じることで、このように好循環がうまれます。
そのためには、支援員の声掛けや、作業量の可視化などの工夫が欠かせません。
どうすれば、やりがいを持って作業をすることができるか。
しっかりと考え、実践していきましょう。
社会貢献ができる
就労継続支援B型をめざして
就労継続支援B型のあり方が、少しずつ変わってきているように感じます。
以前は、守られているイメージが強かったように思います。
しかし、これからは、社会貢献ができる就労継続支援B型が伸びていくと、私は考えています。
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